局地戦闘機『震電』ゼロベース制作(1/700スケール模型) - その2

 その1ではフルスクラッチで最初の大まかなモデリングと、3Dプリンタでの出力までを行いました。

この記事ではその続き、スジボリなどによるディティール追加と、量産、ついでに色つけについて書く予定です。




## スジボリなどによるディティール追加

最初は脚部のために、画像の通り腹を上に向けて出力していたのですが、スジボリを入れはじめた時にスジボリが綺麗にでるよう腹ばいに変更しました。
そのままの向きでは、スジボリの交点に下端が発生するため主翼の平面上にランナーが生えて、きれいに切り取るのが大変になります。



下付きだと脚にランナーがはえますが、細長いパーツのため、ランナーを外す作業中に折れてしまいます。
実際作業中に何度か折ってしまい、そのつど強度不足ということで脚太さを修正しています。



特に震電は特徴的な後部脚が翼から生えており、
事前に見えづらい箇所に支持枝をデフォルメした補強を入れていたのですが、これもつど厚く大きく変更していきました。

あわせて全体の形状も、当初の実機に近い形状から、どんどんデフォルメを強めています。

 
前脚は直線的なのと、元から根本を太めにしていたためか、先端の細い部分も意外と折れませ
んでした。

とはいえ丈夫であるにこしたことはないので、後脚を太くするたびにこちらも太くしていきます。
(前脚は後脚より細いという実機の関係が保たれていれば、外観としても太さを合わせたほうが見た目がよく思います。)
 

スジボリについて、1/700 ではこれくらいだと全然スジボリが出なくて、かなり強くデフォルメが必要です。



もちろん最初は実機スペックを踏襲してモデリングしていたわけなのですが、強度やら何やら対応していくうちにどんどんデフォルメされていきました。
最終的に全長と全幅しか元スペックが残っていないのでは。
どちらにしろ1/700スケールで実機ママというわけにはいきませんが。
強度の問題もありますが、ヒトがモノを見るときの仕組みとして、モデルが小さすぎるため実機どおりのままのほうが実機と違うものに見えてしまうものなので。




銃口は、先頭部分にあいている銃口の穴も追加しました。このサイズではパット見では肉眼で確認できないのですが、よく見るとあるのがわかりますし、塗装してもいちおう潰れません。



垂直尾翼にもスジボリを入れてあります。
なお試作中に付けられていた尾翼の車輪はいずれなくなるとのことだったので、つけていません。

プロペラについて、量産では4翅プロペラになる予定だったそうなのですが、見慣れているであろう6翅プロペラをデフォルトにしました。
4翅版はモデルのプロペラ部分を置き換えれば簡単に作れます。


露光時間を1.5secに伸ばしたので細かい溝は埋まってしまうかと心配していましたが、最終的には上手くいってよかったです。


## 量産
Blenderではなく、スライサソフト上で増やしました。
CHITUBOXでは、ランナーを生やした状態で、ボタンひとつで増やせるので便利でした。

1つで出力して問題なく造形物が出てきていれば、特に悩むことはなく。



## 色つけ
レジンが白色なので、サンプル画像的にも海軍機らしい色が欲しくて着色を行いました。

『タミヤ エアーモデルスプレー No.21 AS-21 暗緑色2 (日本海軍) 』を数回にわけて吹付け。
細かい色分けは筆が必要だと思います。



海軍機は実際には灰色だという話もあるのですが、そうはいっても緑色のイメージは根深く、また震電は実験機で緑の機体しかないのでまあいいかなという判断です。




しかし艦上に並べるという。しかも戦艦の。水上機でもないのに。
ついでにいうと、震電はB29迎撃を意図した局地戦闘機かつ、プッシャ式のため滑走距離が長い(プロペラ風が翼に当たるのが重要らしい)とのこと。
緑のプッシャ機が甲板上に並んでいる絵はヘンテコの上にヘンテコというわけですが、あくまで実作例なので。


## おわりに
1/700震電モデリングの動機は以降のプロジェクトの前準備だったのですが、いろいろ楽しかったです。
また1/700では表現できることが限られるため、逆に作業工程がすっきりしていて、はじめての航空機模型の制作としては大変ありがたかったです。
(1/700 伊507フルスクラッチ デザインのときは、どこまでやろうか何ができるかと大変悩みました。)

伊507をモデリング&出力したときはもっといろいろやったので(モデルにも震電よりいろいろBlender機能を使ったり)、そのうちまとめて公開できたらなと思っています。

船舶模型メーカの艦載機、1/700なのにディティールすごい。
作ってあらためて、金型による成型の精度のすごさを思い知った感じです。
(主商品である船舶模型のディティールもこれくらい細かく...とか思ってしまいますが。)



3Dプリンタの解像度の限界を思い知りました。といってもこちらは設定の追い込みとかすれば違うのかもしれません。

 

とはいえ思っていたよりもずっとよいものが出来たので、pixiv/BOOTHで「震電 局地戦闘機 1/700 モデル」出力した模型を販売することにしました。



さて今後の予定について。
「震電」の1/144スケールモデル作成、また同じ1/144で「イリス漁業連合 汎用護衛戦闘機『桃音』(設定検証モデル)」を作ろうと考えています。



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