ドラッグ可能なHTMLダイアログ(pure javascript)

 ファイルを開くダイアログならともかく、Itemの回転ダイアログなどは画面に被っていると、編集対象が隠れてダイアログ操作しずらくなってしまいます。

そこでモーダルダイアログ をドラッグで移動できるようにする必要があります。

HTMLのダイアログの場合、ドラッグ可能にするにはJSが必要で少しばかり手間です。

 


 

 

こちらに一案が紹介されていますが、これが動かなかったので別案を立てたものです。

 ドラッグで移動できるdialogタグをざっくりと作る

たぶんdialogやその親ページにかけられているCSSやHTML構造によって異なるのでしょう。

 

JS,CSS,HTML共にバニラな状態で動くはずです。

HTML

<dialog id='doc-save-dialog' draggable="true">
<form method="dialog">
<h1>Save?</h1>
document name:<br>
<input id='doc-name-input' type='text' class="default-focus-in-dialog"/>
<menu>
<button value="cancel">Cancel</button>
<button value="Save">Save</button>
</menu>
</form>
</dialog>

 大事なのはこれです。

draggable="true"

dialogタグにこれを付け忘れると、ドラッグはできるもののマウスでポイントが一発で上手く行かないダイアログになってしまいます。

かなり操作がストレスになります。


 JS

{
const dialogs = document.getElementsByTagName('dialog');
dialogs.forEach(dialog => {
let mouse = {
x: 0,
y: 0,
};
let pos = {
x: 0,
y: 0,
};
dialog.addEventListener('dragstart', evt => {
mouse.y = evt.pageY;
mouse.x = evt.pageX;
if(! dialog.style.top){
dialog.style.top = "0px";
dialog.style.left = "0px";
pos.y = 0;
pos.x = 0;
}else{
pos.y = parseInt(dialog.style.top.slice(0, -2), 10);
pos.x = parseInt(dialog.style.left.slice(0, -2), 10);
}
evt.dataTransfer.setDragImage(document.createElement('div'), 0, 0);
console.log('dragstart', evt.pageX, evt.pageY, mouse, pos, dialog.style.top);
});
dialog.addEventListener('drag', evt => {
if (evt.x === 0 && evt.y === 0) return;
const movey = (evt.pageY - mouse.y) * 2;
const movex = (evt.pageX - mouse.x) * 2;
dialog.style.top = (pos.y + movey) + 'px';
dialog.style.left = (pos.x + movex) + 'px';
console.log('drag', evt.pageX, evt.pageY, mouse, pos, dialog.style.top, movey);
});
});
}

drag開始とdrag中のマウス位置の差分をとって、drag開始時のDialog位置に足し合わせた新しい座標をセットしています。

mouseの移動量をそのまま差分で足していくと、mousemoveイベントの発行具合でだんだんズレていくので(このコードでは検証していませんが恐らく経験的に)、わざわざ初期値を保存して差分を計算しています。

 

TODO として、移動量に2を掛けないと上手く行かない理由は不明です。なのでこのコードは結果的に動いていますが何か間違っている気がします。


 最初は、

dialog.style.top = "0px";
dialog.style.left = "0px";

 がundefinedで存在しないので、セットしてしまいます。

初期位置はtop,left共に0pxらしいです。

2度め以降の移動では、dialogの初期位置もここから取るようにします。

 

 

本ドラッグ可能dialogコードは一応、手元の環境の中で

- 同ページ内に複数ダイアログで問題なし。 

- 開き直したダイアログが同じ位置に出る。

- 1度ドラッグして、再度ドラッグしてもズレたり問題は起こらない。

 ことを確認しています。

HTML Dialog上で入力中にEnterキー押下しても大丈夫にする

 HTML Dialog上で入力中にEnterキー押下してしまうとユーザ入力内容が消えてしまう問題を解決する方法です。

 HTML Dialog上でEnterキー押下した場合のデフォルト動作は、Cancelボタン押下された扱いで閉じることです。

しかしこの動作はinput elementにフォーカスが入っている状態でも有効です。

Dialog上でinput elementで入力している途中で閉じてしまいます。

しかも、WebアプリとしてはCancelボタン押下を検出したら入力をなかったことにするはずです。

結果、ユーザとしては入力途中の内容が突然消えてしまうわけで、困ります。

 

そこでこの、キャンセルで閉じてしまうDialogの動作を変更します。


// MEMO デフォルトではdialog内のinputでEnter押下すると、dialogが閉じてしまう。
// そのためEnterキーをキャンセルしつつ、入力の確定は行う処理をここで追加。
dialog.addEventListener('keydown', (event) => {
const elem = document.activeElement;
console.log(`dialog keydown "${event.key}"`, elem)
if('INPUT' === elem.tagName && 'Enter' === event.key){
elem.dispatchEvent( new KeyboardEvent('change'));
event.preventDefault();
return;
}
});


入力確定したらOKボタン押下扱いでDialogを閉じる、などしたければさらに工夫が必要になりますが、とりあえずこれでユーザ入力が失われる問題は解決します。


なお他の方法。

https://developer.hatenastaff.com/entry/2021/12/01/100000

 

 

画像Buttonのclickイベントが発火しないとき

画像Buttonのクリックイベントが発火せず、けっこう悩みました。
 



 デベロッパーツールのコンソールには特にエラーなど表示されず。

またクリックイベントも登録された状態になっています。登録忘れや削除されてしまったなどではないようです。

 


 

問題の起こったボタンがjsで生成した直後のもので、他のところではすでに同じような画像Buttonで問題なくclickイベントが動作していました。

状況的に「documentツリー内にappendしてからでないとダメなのか?」などと疑ったり試したりと悩んだものの、原因はそれではなく。

理由は全く別のところにありました。

 そもそもHTMLで「画像ボタン」 を実装する方法はいくつも種類があります。

img要素のclickイベントをListenするとか。

その中で今回はSVGを使う都合から、「Button要素にObject要素を入れて、Object要素でSVGを表示」という方法を取っていました。

 つまりこれです。

<button class="layer_is-visible">
<object data="resource/layer/is-visible-open.svg" type="image/svg+xml"></object>
</button>

 

さんざんListenの方法やタイミング、ターゲットを変えてと一通り試してから、そういえばかなり初期に画像ButtonにCSS設定していたな、 と思い出して確認したところそこに正解がありました。


CSSにて以下を記載。

/* click event Buttonのclickイベントを動作させる */
button object{
pointer-events: none;
}

 以上です。

 

恐らくButtonのchildrenにObjectがあることで、ClickイベントをObjectが受け取り下のButtonまでたどり着かないということなのだと思います。

 

CSS設定を忘れたまま別の箇所で意図しない影響が出ないよう、CSSセレクタでターゲットを絞っていたのが裏目に出ました。今度こそドキュメント全体に影響するよう変更したので、もう次からはドキュメントのどこでSVG画像ボタンを使っても大丈夫です。

...恐らく。

 

 ここでひとつ罠なのは、「内側のObject要素がClickイベントを受け止めているからButtonにClickが発生しない」にもかかわらず、「ならばとObject要素でClickイベントをListenerしても、これもまた発火しない」という部分。

(Object要素の中のSVGが要素扱いでClickイベントを受けているのかもしれないけれど、だったらデベロッパーツールでObject要素内のSVG まで展開されるのが一貫性というものでは? などと思ったり。)

 

なんというか「こういう設計(挙動)になっているきっと合理的な理由があるのだろうけれど、そんなのユーザにはわかりっこないよ!(要約)」というやつの気がします。

DOMイベント構造は複雑怪奇。

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