GIMP2.8で星空を描く(番外編) - 露光撮影のような「星の軌跡」イラストを描く -

夜空を露光撮影したような星空イラストを、GIMPで描く方法です。

本記事は「GIMPで分布が自然かつ、偏りのある星空を描く」記事および「GIMP2.8で星空を描く(応用編) -クオリティを上げる効果の追加」の番外編です。

本記事の手法で作った、露光撮影のような星の軌跡


PhotoShopには標準で「星の軌跡」アクションが存在するそうですが、GIMPではフィルタを使って実現します。

平行線を引いて「極座標」フィルタで変形、という手段もあるのですが、「渦巻きと吸い込み」フィルタを使う方法が、平行線を引く手順がなくてオススメです。

双方にメリット・デメリットがあるので両方とも紹介しようと思います。
用途によって使い分けてください。
・ 「極座標」は星の軌跡が切れる円弧ができてしまう弱点がある。
 (角度の違う軌跡を重ねれば解決できますが面倒。)
・「渦巻きと吸い込み」 は、軌跡の太さが一定にならない。
 星の大きさは時間変化しないので軌跡の太さは一定のはず。
 とはいえ、まじまじと写真と見比べない限り、まず気になりません。


まず、大きめの正方形画像を作ります。
これは、どちらの場合も同じです。すくなくとも、欲しい画像サイズの倍の大きさが欲しいところです。


「極座標」フィルタで作る星空の軌跡

LBACKCOIN様の手法をGIMPで再現する形になります
横線を引きます。
この時、左右の領域までできるだけ埋めます。星の軌跡が切れる円弧の範囲が大きくなってしまうからです。
「極座標」フィルタによる 星の軌跡



「渦巻きと吸い込み」フィルタで作る星の軌跡


星になる点を打ちます。
(800x800pxに対して15~20pxの点を打たないとフィルタ適応時に細くなりすぎて消えます。)
星らしく分布した点を簡単に打つ方法を別記事の「星の書き方」で紹介しています。
星の軌跡は星空と違い、適当に打っておけばフィルタによる変形で十分にそれっぽくなるので、「たくさんの点を簡単に打つ方法」として参考にしてください。



渦巻きと吸い込み
 渦の方向 800~1500~3000
 吸い込む量 -1
半径 2

このフィルタは、中央へ向かって渦を巻いて吸い込む変形をするのですが、吸い込む量を-1にすることで、吸い込む変形をキャンセルし、中央を囲んで渦を巻く変形効果だけを与えるわけです。

「渦巻きと吸い込み」フィルタによる 星の軌跡

コツであり難しいのが、中央付近に星を置きたい場合です。
中央に星を置かないと、中央部に星のない星空になります。
(これでも多くの場合、あまり不自然になりませんが。)
星の密度を増やした星空などでは、中央付近に星を置きたくなりますが、何も考えず中央に星を置いたり、中央の星の密度を増やすと、中央の星が潰れて広がり、露光撮影らしさが無くなってしまいます。
そこで、中央付近には、周囲よりも小さな星を多めに打ちます。
このとき、あくまで「中央付近」であり、中央には星を打たないように注意してください。
中央付近は、フィルタ結果の変化が激しい部分です。
無理にフィルタで済ませようとしないほうが無難です。
中央が空いて不自然な場合、軌跡をもうひとつ作り縮小して貼り付けるか、手描きするほうが良いと思います。
「渦巻きと吸い込み」で中央付近に軌跡を描くのは難しい



どちらかのフィルタで軌跡を描いたら、共通の手順に戻ります。
軌跡の中心が画像の中央と一致しているままでは不自然なので、中心をずらして画像を切り出します。

軌跡の画像から欲しい部分を切り出す


星雲は描き入れません。
星雲は星と共に移動して、長期で露光した写真を撮ると消えてしまうからです。

反して、背景の夜空のベース色には、グラデーションを強めにかけましょう。
また、星雲や小さな星は、夜空に溶けて写るので、夜空のベース色そのものも、心なし明るめになります。


本当は前面に木や地面、山を描いておくのがベターなようです。


上でも紹介したLBACKCOIN様が指摘していますが、軌跡を描いた星空イラストは、キャラクタイラストの背景に使うのが、ちょっと難しいです。
とはいえ、キャラクタイラストは現実的な構図ばかりではありません。イメージイラスト的な絵の背景では効果的に使えるのではないかと思います。

このブログの人気の投稿

GIMP2.8でイラストにペン入れを行う

squid3プロキシサーバの設定(Ubuntu13.10)

ubuntu13.04で無線LANが繋がらない場合の対処