Knotterを使ってみた。 トポロジカルなデザインツール

Knotterは、セルティック ノット(Celtic knot)デザイン専用の画像エディタです。
セルティック ノットを日本語でどう訳すのかよくわかりませんが、「ケルト縄風デザイン」 とでもすれば良いのでしょうか。

Libre Graphics Worldの記事(英語)でKnotterが取り上げられていて、興味が湧いたので触ってみました。
英語で探しても情報がほとんど見つからず、不明な点も多いですが、現在わかっていることをまとめています。

試したバージョンは knotter_0.9.3-2_amd64.deb (2013年6月当時の最新版)。
環境は Ubutnu13.04-amd64です。


インストール

インストーラへのリンクが公式サイトにあるので環境に合わせて選択。
ソフトウェアセンターでインストールすると、「インストールに失敗しました」とダイアログが出ますが、問題なく起動します。
(追記 注: パッケージマネージャが不具合を起こしてアップデートなどができなくなります。knotterをアンインストールすれば解決します。)

knotter起動状態
Knotter起動状態

基本操作

何はともあれ、Edge Loopツールを選択して書いてみます。

Edge Loopツールを使用
Edge Loopツールを使用
とりあえず書くだけならばLibre Graphics Worldの記事(英語)でもリンクされている動画が参考になります。


出てくるものが「角」ばかりなので、言葉と意味の対応づけに気をつけないと混乱します。
・knot(縄)
設定されている縄の性質(「柔らかい・硬い」的な)で、角の形がどうなるか決まります。
Knotterが縄だけを書く専用ツールなので、「この画像で使うedgeのデフォルト設定」 くらいの理解で良いのかもしれません。

・edge(角)
エディタ上では赤いドットで表されている部分のことです。
・cusp(先端)
edgeの形状を指すようです。
 
 記事でも取り上げられていた星型の先端(star cusp)の作り方ですが、Selection Styleの項目StyleStar Cuspを選択するだけです。

krutterの角
knotterの角

 Style以外の設定項目
 ・Curve
  角の両脇にある出っ張り部分の、膨らみ具合を調節できます。
 ・Gap
  描画線が重なる箇所の余白サイズを調節できます。
 ・Angle
  ガイドの角の角度と描画される角の角度の関係をあらわしているようですが、詳しくはわかりませんでした。
 ・Distance
  角の伸び具合(サイズ)を調節できます。




使っていて明らかになった点をいくつか
#ループ(仮) に含まれる角をすべて選択する方法
ループに含まれる角をどこでも1つ選択してから、メニューのNodes->Select Connected またはCtrl+Lで、その角を含むループの角すべてが選択されます。
角が多いループを選択する場合に楽です。
複数の角を選択したい場合、CtrlまたはShiftを押しながらクリックしなければならないため、数が多いと苦労することになります。


複数の角を選択してFlipすることができるます。
Vertical Filp・Horizontal Filp はそれぞれ 上下・左右 反転です。
選択や回転は、選択した角同士の中間地点を中心とするようです。


色付けはKnot Display(縄の設定)のCustom Colorや、Boader設定で行います。
縄ごとに個別の色設定などはできないようです。
縄の色は、Custom Color で指定された順番に割り当てられるようです。
Knotterで描いた図形は、トポロジカルに縄の本数・結びつき方や重なり方が変わります。
縄に付ける色をマウスなどで指定することはできません。形だけ作ってから、Custom Colorの順番を入れ替えて試すしかないようです。(それでも順番によっては使えない色使いもありそうですが)
場合によっては、別途GIMPなどに取り込んで着色してしまったほうが楽かもしれません。


Knotter、慣れるまではひたすら頭を悩ませてくれそうです。

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